「沙羅双樹の寺」として知られる東林院、方丈前庭には樹齢三百年の見事な沙羅(夏椿)の古木があります。雨の季節に白い花を咲かせ雨に打たれてすぐに散る儚さが、日本人の感性にうったえるのでしょうか。

はかなくも、咲いても1日もたたないうちに花が落ちてしまう沙羅の花(しゃらのはな)はツバキ科の木。
ツバキに似ていることから、夏のツバキとも言われている。

落ちた花の下は苔で覆われており、緑の絨毯の上に白い沙羅の花が転々と落ちている姿は
多くの人々を魅了しますし、写真映えるもよくカメラマンや動画を撮るクリエイターにも人気が出てきています。毎年、各新聞社でも報道され、妙心寺の風物詩として認知されてきています。
この庭園は平家物語にも登場したという歴史ある庭園。

東林院では宿坊としても利用が可能で精進料理も食べることが可能です。場所は妙心寺の広大な敷地内にあります。

普段は非公開の庭園は、この「沙羅の花を愛でる会」や「梵燈のあかりに親しむ会」で期間限定で特別公開され、訪れた人には予約すればお抹茶や精進料理など提供もあります。

梅雨入りで、鬱陶しい雨も上がれば青空が見え、雨露に濡れた苔と落ちた沙羅の花が素敵。